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余白/枠線などの設定
ここではテキストエリアに対して余白の設定や枠線の有無の設定について確認します。
余白の設定
テキストエリアを作成した時に、テキストエリア全体の中でユーザーに文字を入力してもらうエリアとの間に余白を設定する方法を確認します。余白を指定するにはJTextAreaクラスの親クラスであるJTextComponentクラスで用意されているsetMarginメソッドを使います。
setMargin public void setMargin(Insets m)
テキストコンポーネントの境界とそのテキストの間のマージン空白を設定します。テキストコンポー ネントのデフォルト Border オブジェクトは、この値を使って適切なマージンを作成します。ただし、 デフォルト以外の境界が設定されている場合は、Border オブジェクトが適切なマージン空白を作成し ます。 (それ以外の場合、このプロパティーは事実上無視される)。このため、コンポーネントの再描 画が行われます。PropertyChange イベント (margin) はすべてのリスナーに送られます。 パラメータ: m - ボーダーとテキストの間のマージン
1番目の引数には上下左右の余白の大きさを保持するInsetsクラスのオブジェクトを指定します。(Insetsクラスの詳細は「Insetsクラス」を参照して下さい)。
実際の使い方は次のようになります。
JTextArea area = new JTextArea(); area.setMargin(new Insets(5, 10, 5, 10));
上記ではテキストエリアのマージンとして上下に5ピクセル、左右に10ピクセルに設定します。
枠線の設定
枠線を設定するにはJTextAreaクラスの親クラスであるJComponentクラスで用意されているsetBorderメソッドを使います。
setBorder public void setBorder(Border border)
このコンポーネントのボーダーを設定します。Border オブジェクトは、コンポーネントのインセット を定義し (コンポーネントで直接設定されているインセットをオーバーライドする)、任意でそれらの インセットの境界内のボーダー装飾を描画します。Swing コンポーネントで装飾領域および非装飾領 域 (マージンおよびパディングなど) の両方を生成するには、インセットではなくボーダーを使用す る必要があります。単一のコンポーネント内で複数のボーダーを入れ子にするには、複合ボーダーを 使用できます。 技術的には JComponent を継承するどのオブジェクトにもボーダーを設定できますが、標準の Swing コンポーネントの Look & Feel の実装の多くは、ユーザー設定のボーダーでは正しく動作しません。 通常、JPanel または JLabel 以外の標準の Swing コンポーネントでボーダーを設定するときは、コ ンポーネントを JPanel に入れて、JPanel でボーダーを設定することをお勧めします。 これはバウンドプロパティーです。 パラメータ: border - このコンポーネントで描画されるボーダー
1番目の引数には枠線を表すBorderインターフェースを実装したクラスのオブジェクトを指定します。(Borderインターフェースの詳細は「Borderクラス」を参照して下さい)。
実際の使い方は次のようになります。
JTextArea area = new JTextArea(); EtchedBorder border = new EtchedBorder(EtchedBorder.RAISED); area.setBorder(border);
サンプルプログラム
では実際に試してみます。
import javax.swing.JFrame; import javax.swing.JPanel; import javax.swing.JTextArea; import javax.swing.border.EtchedBorder; import java.awt.Container; import java.awt.BorderLayout; import java.awt.Insets; import java.awt.Dimension; class SSample8_1 extends JFrame{ public static void main(String args[]){ SSample8_1 frame = new SSample8_1("タイトル"); frame.setVisible(true); } SSample8_1(String title){ setTitle(title); setBounds(100, 100, 300, 250); setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE); JPanel p = new JPanel(); JTextArea area1 = new JTextArea("明日の東京都の天気は、晴れのち曇りです。", 4, 10); area1.setLineWrap(true); JTextArea area2 = new JTextArea("明日の東京都の天気は、晴れのち曇りです。", 4, 10); area2.setLineWrap(true); area2.setMargin(new Insets(10, 10, 10, 10)); JTextArea area3 = new JTextArea("明日の東京都の天気は、晴れのち曇りです。"); area3.setPreferredSize(new Dimension(180, 40)); area3.setLineWrap(true); area3.setBorder(new EtchedBorder(EtchedBorder.LOWERED)); JTextArea area4 = new JTextArea("明日の東京都の天気は、晴れのち曇りです。"); area4.setMargin(new Insets(10, 10, 10, 10)); area4.setPreferredSize(new Dimension(180, 40)); area4.setLineWrap(true); area4.setBorder(new EtchedBorder(EtchedBorder.RAISED)); p.add(area1); p.add(area2); p.add(area3); p.add(area4); Container contentPane = getContentPane(); contentPane.add(p, BorderLayout.CENTER); } }
ではコンパイルを行った上で実行してみます。
1つ目のテキストエリアはデフォルトのものですが、2つ目のテキストエリアは余白を設定していあります。余白を設定した分テキストエリアのサイズが大きくなっています。
3つ目と4つ目のテキストエリアでは枠線を設定してあります。また4つ目のテキストエリアはピクセル単位でサイズを指定した上で余白を設定しましたが、この場合は余白の設定は無視されました。
( Written by Tatsuo Ikura )