サイズ/色/枠線などの設定

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ここではパネルに対する様々な設定方法を確認していきます。

サイズの設定

まずはパネルのサイズを設定する方法です。サイズを指定するにはJPanelクラスの親クラスであるJComponentクラスで用意されているsetPreferredSizeメソッドを使います。

このコンポーネントの適切なサイズを設定します。preferredSize が null の場合、UI で適切なサイ
ズを要求します。

パラメータ:
  preferredSize - 新しい推奨サイズ、または null

1番目の引数にはサイズを表すDimensionクラスのオブジェクトを指定します。(Dimensionクラスの詳細は「Dimensionクラス」を参照して下さい)。

Dimensionクラスは幅と高さの2つの値を保持するためのクラスです。

実際の使い方は次のようになります。

JPanel panel = new JPanel();
panel.setPreferredSize(new Dimension(200, 100));

背景色の設定

続いてパネルの背景色の設定です。背景色を設定するにはJPanelクラスの親クラスであるJComponentクラスで用意されているsetBackgroundメソッドを使います。

このコンポーネントのバックグラウンドカラーを設定します。バックグラウンドカラーは、コンポー
ネントが不透明である場合にのみ、JComponent または ComponentUI の実装のサブクラスによっての
み使用されます。JComponent の直接のサブクラスは、このプロパティーを受け付けるために 
paintComponent をオーバーライドする必要があります。

このプロパティーが受け付けられるかどうかは Look & Feel 次第であり、無視されることもあります。

パラメータ:
  bg - 要求するバックグラウンド Color

1番目の引数には色を表すColorクラスのオブジェクトを指定します。(Colorクラスの詳細は「Colorクラス」を参照して下さい)。

実際の使い方は次のようになります。

JPanel panel = new JPanel();
panel.setBackground(Color.BLACK);

背景色の透明/非透明を設定

パネルの背景を透明にしたり非透明に設定する方法です。透明/非透明を設定するにはJPanelクラスの親クラスであるJComponentクラスで用意されているsetOpaqueメソッドを使います。

true の場合、コンポーネントはその境界内のすべてのピクセルをペイントします。false の場合、コ
ンポーネントはピクセルの一部または全部をペイントしないので、その下のピクセルが透けて表示さ
れます。

JComponent に対するこのプロパティーのデフォルト値は、false です。ただし、もっとも標準的な 
JComponent のサブクラス (JButton および JTree など) に対するこのプロパティーのデフォルト値
は、Look & Feel に依存します。 

パラメータ:
  isOpaque - このコンポーネントが不透明な場合は true

1番目の引数には透明にするかどうかを表すboolean型の値を指定して下さい。trueを設定すると非透明になり、falseを設定すると透明になります。デフォルトの値は非透明です。

実際の使い方は次のようになります。

JPanel panel = new JPanel();
panel.setOpaque(false);

枠線の設定

最後に枠線の設定です。枠線を設定するにはJPanelクラスの親クラスであるJComponentクラスで用意されているsetBorder メソッドを使います。

このコンポーネントのボーダーを設定します。Border オブジェクトは、コンポーネントのインセット
を定義し (コンポーネントで直接設定されているインセットをオーバーライドする)、任意でそれらの
インセットの境界内のボーダー装飾を描画します。Swing コンポーネントで装飾領域および非装飾領
域 (マージンおよびパディングなど) の両方を生成するには、インセットではなくボーダーを使用す
る必要があります。単一のコンポーネント内で複数のボーダーを入れ子にするには、複合ボーダーを
使用できます。

技術的には JComponent を継承するどのオブジェクトにもボーダーを設定できますが、標準の Swing
コンポーネントの Look & Feel の実装の多くは、ユーザー設定のボーダーでは正しく動作しません。
通常、JPanel または JLabel 以外の標準の Swing コンポーネントでボーダーを設定するときは、コ
ンポーネントを JPanel に入れて、JPanel でボーダーを設定することをお勧めします。

これはバウンドプロパティーです。 

パラメータ:
  border - このコンポーネントで描画されるボーダー

1番目の引数には枠線を表すBorderインターフェースを実装したクラスのオブジェクトを指定します。(Borderインターフェースの詳細は「Border」を参照して下さい)。

実際の使い方は次のようになります。

JPanel panel = new JPanel();

BevelBorder border = new BevelBorder(BevelBorder.RAISED);
panel.setBorder(border);

サンプルプログラム

では実際に試してみます。

SSample2_1.java

import javax.swing.JFrame;
import javax.swing.JPanel;
import javax.swing.border.BevelBorder;
import java.awt.Container;
import java.awt.FlowLayout;
import java.awt.Dimension;
import java.awt.Color;

class SSample2_1 extends JFrame{
  public static void main(String args[]){
    SSample2_1 frame = new SSample2_1("タイトル");
    frame.setVisible(true);
  }

  SSample2_1(String title){
    setTitle(title);
    setBounds(100, 100, 300, 250);
    setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE);

    setLayout(new FlowLayout());

    JPanel p1 = new JPanel();
    p1.setPreferredSize(new Dimension(100, 50));
    p1.setBackground(Color.BLUE);

    JPanel p2 = new JPanel();
    p2.setPreferredSize(new Dimension(50, 100));
    p2.setBackground(Color.ORANGE);

    BevelBorder border = new BevelBorder(BevelBorder.RAISED);
    p2.setBorder(border);

    Container contentPane = getContentPane();
    contentPane.add(p1);
    contentPane.add(p2);
  }
}

ではコンパイルを行った上で実行してみます。

p2-1

今回は2つのパネルを作成し、サイズの設定、背景色の設定、そして右のパネルには枠線を設定しています。

なおサイズを設定しても、貼り付け先のコンテナに設定されているレイアウトマネージャーによってはサイズは自動で調整されます

( Written by Tatsuo Ikura )